【B-plus】月刊ブックレビューvol.58は、『悲観する力』。『すべてがFになる』でデビュー以降、小説の他に一般書も出している工学博士で作家の森博嗣氏の最新刊です。評者でライターの筒井秀礼氏は、本書が一貫して主張するのは、悲観こそ「考える」という知的活動の源泉だということ――としたうえで、“個”が集団化・社会化するにつれ「考えること」=「悲観」を忘れていく様は、熱力学第二法則(エントロピー増大則)さながらだと評しています。
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